日本体育大学 女性アスリート競技力向上プロジェクト

コンディショニングの基礎知識CONDITIONING

女性アスリートと男性アスリートの違い
Vol.1

女性と男性の体が違うのは、女性ホルモンの働き!

女性ホルモンは生殖器だけでなく筋肉や骨、内臓など多くの器官に影響

言うまでもなく男女は平等ですし、優劣はありません。けれど、生物として男女を見たとき、それぞれ異なった特徴を持っているのは事実です。

男女の違いが顕著になるのは、だいたい14歳以降といわれています。12歳くらいまでは、身長や体重にほとんど性差は見られませんが、思春期になると男子のほうが身長も伸び、体重も増え、体形もがっちりしてきます。女子は胸がふくらみ、丸みを帯びた体つきになって、月経(生理)が始まります。

女性が男性化しても強くなるわけではない

なかでもアスリートが知っておくべき男女の違いは、次のイラストにある4つのことです。

男女の違いに影響を及ぼしているのは、女性ホルモンです。思春期から閉経期までの女性は、骨や筋肉、内臓にまでも女性ホルモンの影響を受けています。男性と女性とでは、なりやすい病気も、よくあるケガも、平均寿命さえも違います。それは女性ホルモンの影響なのです。

このような差異はスポーツパフォーマンスにも影響を与えます。中学校の体力テストの結果を男女で比較すると、多くの競技で女子は男子の70%前後の数値にとどまります。トップアスリートの世界も同様で、さまざまな競技の最高記録はすべて男性のものです。

そのせいか、勘違いしてしまう人も少なくありません。女性は男性よりも身体能力が劣っていて、男性に近づけば近づくほど、いまより強くなれるのではないか、と。

けれど、それは大きなまちがいです。女性の体は男性とは生物学的に違うのです。女性ホルモンの分泌が乱れるようなトレーニングはすべきではありません。コンディションを整える、強くなるにも、女性特有の方法があるはずです。そこに注意することで大きなケガやトラブルを防ぎ、結果としてすぐれた競技成績につながるのではないでしょうか。

出典:『女性アスリートの教科書』(須永美歌子著・主婦の友社)